[書評] ソフトウェアエンジニアが「生産技術あるある (著)生産技術の馬」を読んでみた

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はじめに

私はfintech企業でプログラマーをしており、工場の生産技術者とは全くの関係がありません。

しかし、YouTuberの「生産技術の馬さん」が出版した「生産技術あるある」がプログラマーにとってもあるあるな内容を含んでいたので、書評のような形でプログラマーにとってもあるあるな部分と、生産技術ならではだと思われる点について綴りたいと思います。

「生産技術あるある」 (著)生産技術の馬, https://amzn.to/4i9f62a

ソフトウェアエンジニアと似ている点

生産工程全体を効率的にするための設計をする仕事

まずソフトウェアエンジニアと生産技術者が似ている点は「生産工程全体を効率的にするための設計をする仕事」である点です。

ソフトウェアエンジニアは基本的に開発をしていることが多いですが、SREというロールの人がトイルと呼ばれる無駄を削減するために働いていたり、AWSの新サービスを利用することで効率化を図ったりと生産技術者とも似ている仕事をやっていたりします。

数字でみえる結果が出る

あとは「数字で見える結果が出る」というのもソフトウェアエンジニアと似ているなと思いました。

生産技術ではある設備を導入することでいくら費用が浮いたか?といった形で仕事のインパクトが可視化されるそうです。

ソフトウェアエンジニアも同様に「ミドルウェアを変えることで幾らコスト削減した」「新機能導入によっていくら売上が上がった」「A/Bテストの結果をもとに画面デザインを変更することでECサイトの売上がいくら上がった」みたいな感じでタスクの成果が可視化されたりします。

もちろんすべての仕事の成果が可視化されるわけではないですが、似た部分も多くあるなと思いました。

是正案が暫定的

生産技術が活躍する工場では、トラブルが起きた際に対策を立てるそうですが、その際の対策が「チェックリストでチェックする項目を増やす」みたいな暫定的な是正案が出がちらしいです。

これはソフトウェアエンジニアリングにおいても似たところがあり、インシデント発生時の対策として「よく確認するようにする」「PRにチェックリストを設けて毎回確認する」みたいな対策を立てがちです。

本書でも記載されていましたが、仕組み的にトラブルを防ぐように自動化までもっていけると良いところもソフトウェアエンジニアリングと似ているなと思いました。

また「改善提案やヒアリハットを無駄に提出させることで質が下がる」みたいな話も書かれており、似た事象が発生しているのを見たことがあるな、、と思いました。

優秀な人あるある

あとは優秀な人の特徴として「自分がやらなくても他の人でもやれることは他の人にお願いして、自分がやるべき価値の高いタスクに注力する」ということが挙げられていました。

これは何も生産技術やソフトウェアエンジニアに限った話ではないかもしれませんね

私の現場では、タスクを他の人でもできるように分解しまくって、自分しかできないタスクを明確にして、あとは他の人の力を借りることで爆速で成果を上げているエンジニアの方が数人います。

その方は副業もやられているそうで、トータルでめっちゃ稼いでるらしいです

羨ましい、、、見習わねば、、、

ソフトウェアエンジニアと異なる点

全国転勤がある

反対にソフトウェアエンジニアと異なる点は「全国転勤がある点」です。

大企業勤務の生産技術者は全国転勤の可能性があるそうですが、ソフトウェアエンジニアはリモートワークで作業できるような職種であることからも、基本的にそのようなことはないと思います。

現場がくさい・汚い

これも異なる点だなぁと思いました。

ソフトウェアエンジニアだと基本オフィスで勤務するか自宅になると思うので、工場のように汚いとか臭いみたいな現場は少ないと思います。

いや、臭いについては現場によるか、、、

怪我や死亡リスクがある

最後に決定的にソフトウェアエンジニアと異なる点を上げると、怪我や死亡リスクがあることでしょうか。

ソフトウェアエンジニアは当然ですがオフィスで働いているので怪我や死亡リスクはそこまで高くないと思います。

まぁあるとしても腰痛くらいです。

一方で生産技術者は工場で働いているので基本的に怪我のリスクと隣合わせだと思います。

最後に

私は生産技術者ではありませんが、エンジニアリングというジャンルが一致していることで共感できる点がいくつかあり、とてもおもしろかったです。

ただ、労働環境や働き方の柔軟性という観点だとソフトウェアエンジニアのほうが恵まれていることが多いと思いますので、これらの点を重視する方はソフトウェアエンジニアを目指すといいかもしれませんね。

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